七面鳥 (Les Dindons)
解像度: ★★★★★ おすすめ度: ★★★★★
クロード・モネ 1876年
W 416
キャンバスに油彩 172 x 175 cm
オルセー美術館 パリ
モネは、1876年(当時36歳)夏の終わり、エルネスト・オシュデにパリ近郊のモンジュロンにある彼の別荘、ロッタンブール館の居間の装飾画を依頼されました。
モネは、アルジャントゥイユに移り住んだ1870年頃から、ようやく彼の作品の理解者が現れるようになり、金銭的な困窮からも開放されて行きました。その頃新たにモネを支援するようになったパトロンの一人が、エルネスト・オシュデです。
彼は大変な財産家で、当時のパリの買い物様式を一新させた百貨店の一経営者でもありました。オシュデは印象派の絵を好み、若い印象派の画家を支援しました。中でもモネはオシュデのお気に入りだったようです。
モネは作品の制作のため、何度もモンジュロンへ足を運ぶうちに、オシュデの妻、アリス・オシュデと互いに惹かれ合い、ただならぬ関係に陥ってしまったと思われます。アリスはカミーユ程の美貌の持ち主ではありませんでしたが、教養と活気に溢れ会話を好み、モネを画家として尊敬していたようです。
順風満帆かに見えたモネに突如として逆風の嵐が押し寄せます。装飾画の依頼から二年後、エルンスト・オシュデが、百貨店の経営が思わしくないことも顧みず、印象派の画家の絵の蒐集を続けた結果、破産してしまったのです。
これはモネにとって重要なパトロンを失っただけに留まらず、 彼の蒐集していた印象派の絵画が一斉に競売に出され、二束三文で叩き売りされたため、印象派の絵画の市場価格が暴落してしまいました。
更に元々病気がちだった妻カミーユは第二子ミシェル出産後の肥立ちが悪く、ほとんど寝たきりという状態になってしまいました。
その上悪いことは重なるもので、フランスの景気が下がり、美術市場は低迷し、モネは多額の借金を抱えるまでになってしまいました。
モンジュロンの庭のバラ (Les Rosiers dans le jardin de Montgeron)
解像度: ★★★☆☆ おすすめ度: ★★★★☆
クロード・モネ 1876年
W 417
キャンバスに油彩 60 x 81 cm
個人収蔵
W 418の習作。
モンジュロンの庭の片隅 (Coin de jardin à Montgeron)
解像度: ★★★★★ おすすめ度: ★★★★★
クロード・モネ 1876年
W 418
キャンバスに油彩 172 x 193 cm
エルミタージュ美術館 サンクトペテルブルク
モンジュロンの池の片隅 (Coin d'étang à Montgeron)
クロード・モネ 1876年W 419
キャンバスに油彩 60 x 81 cm
個人収蔵
出典 www.flickr.com オリジナル(1320×951, 590 KB)
解像度: ★★☆☆☆ おすすめ度: ★★☆☆☆
W 420の習作。
モンジュロンの池 (L'Etang à Montgeron)
解像度: ★★★★☆ おすすめ度: ★★★★☆
クロード・モネ 1876年
W 420
キャンバスに油彩 172 x 193 cm
エルミタージュ美術館 サンクトペテルブルク
モネはモンジュロンに滞在した夏と秋を表す4点の装飾画を制作しましたが、全て画面形式が正方形で描かれています。
それまで、モネは正方形ではなく、縦長、横長の絵を描いて来ました。正方形の形式を取り入れたのは、この時が初めてで、後に取り組んだ「睡蓮の連作」ではこの正方形の形式を多用しています。
下記に同時期にモンジュロンで描かれた3作品を掲載します。
モンジュロンに到着 (L'Arrivée à Montgeron)
解像度: ★★☆☆☆ おすすめ度: ★★★☆☆
クロード・モネ 1876年
W 421
キャンバスに油彩 81 x 60 cm
個人収蔵
モンジュロン近くのイエール川 (L'Yerres près de Montgeron)
クロード・モネ 1876年W 423
キャンバスに油彩 60 x 82 cm
個人収蔵
出典 www.flickr.com オリジナル(1000×734, 291 KB)
解像度: ★★☆☆☆ おすすめ度: ★★☆☆☆
イエール川の景色 (Vue de l'Yerres)
クロード・モネ 1876年W 424
キャンバスに油彩 54 x 73 cm
個人収蔵
出典 www.flickr.com オリジナル(1000×745, 217 KB)
解像度: ★★☆☆☆ おすすめ度: ★★☆☆☆